令和2年度 第11回恵庭市小中学生調べる学習コンクール

更新日:2021年05月31日

しらべるくんのイラスト
恵庭市小中学生調べる学習コンクールの文字イラスト
たくさんの本のイラスト

調べる学習コンクール受賞者表彰式 講評 審査委員長 恵み野中学校校長 石山雅之

各賞を受賞されたみなさん、おめでとうございます。今年度の調べ学習の応募数は、例年と比べて大幅に少ないのですが、これは新型コロナウイルス感染症の影響によるものです。学校の休校、図書館や郷土資料館などの施設も閉館しました。インタビューなどいろんな人に意見を聞く調査活動もできなかったことでしょう。そのような中、応募していただいたことは素晴らしいことです。本当に感謝の気持ちで一杯です。

受賞された作品について、簡単に感想をお話したいと思います。

(受賞作品の紹介と合わせてご覧ください)

 

審査委員長として、

以前、あるテレビドキュメンタリー 「僕の自学ノート~7年間の小さな大冒険~」という番組を見ました。梅田明日佳くん(今は高校2年生くらいでしょうか)が、自らテーマを見つけて学ぶ「自学」(みなさんが取り組んだ調べる学習と同じようなものです)を小3~中3までの7年間続けたことをまとめたものでした。その中で、彼のお母さんが、彼のために、子ども部屋に貼ってある色紙がありました。

『 今 君が好きなことが そのまま職業に通じる必要は全くないんだ

大切なのは 何かひとつ好きなことがあること

そして その好きなことが ずっと好きであり続けられることの旅程が

驚くほど豊かで 君を一瞬たりともあきさせることがないということ

そして それは静かに君を励ましつづける

最後の最後まで 君を励ましつづける 』

「ルリボシカミキリの青」著 福岡 伸一より

 

これは、分子生物学者の福岡真一(福岡ハカセ!)の「ルリボシカミキリの青」という本に書かれた一節です。

児童生徒のみなさん、世界はわからないことで溢れています。これからも、疑問を抱き続けてください。そして、そのことについて、自ら考えること。その“考えること”そのものに意味があるのです。知りたい気持ち、そして、わかる喜びは、人としての大切な「本質」なんですよ。

令和2年度入賞作品・講評

各作品は、表紙の下の作品名をクリックするとご覧になれます

市長賞

小学生の部

ぼくのうまれた北海道は150年前に誕生した‼

「ぼくのうまれた北海道は150年前に誕生した‼」

和光小学校4年

池田 悠人 さん

《講評》

池田さんは、調べる学習コンクールがあることを知って、身の周りの問いや不思議を調べてみようと思い立ったそうです。そしてテーマに選んだのは「北海道」のこと。北海道の歴史や文化、産業にいたるまで、たくさんの項目を丁寧にまとめています。所々に挿絵や写真、コメントを載せるなど読む者を引き寄せる工夫がありました。北海道君とアイちゃんというゆるキャラまで作ってしまいました。凄いです。また、クラスのみんなにアンケートを取るなど、テーマを調べ進める中で、どんどん知りたいことが増えてきたようです。最後のまとめには「北海道のことが、調べる前よりもっと好きになりました」とあります。調べてみよう、から始まったこの取り組みから「わかる」喜びを見つけだしたのでしょう。それこそ、調べ学習の魅力なんですよ。おめでとうございます。

中学生の部

消す

「消す」

恵庭中学校2年

梅坪 沙羽 さん

《講評》

梅坪さんの作品には、全ての審査委員が最高得点を付けました。題名の「消す」。シンプルでインパクトのあるテーマに誰もが興味を引かれました。梅坪さんが最初に「とても長い付き合いで、受験などでこれからもお世話になる」と書いていますが、消しゴムは、児童生徒にとって、まさしく「相棒」ですからね。その消しゴムの進化や今なお新商品が開発されるなど、じつは「相棒」のことをあまりよく知らなかったことを私も気づかせてもらいました。調べ方として、自分が期待するテーマの解明の手がかりとなるものを、インターネットや文献資料をたくさん探したようです。まとめ方は、実験や図解説明を入れたり、見る人を引き込む工夫がたくさんありました。今後、もっと長い時間をかけて、自分で丁寧にまとめて、次の調べ学習をしたいとありましたが、どんなテーマを見つけるのか、どんな風にまとめるのか、本当に楽しみです。是非、頑張ってください。

教育長賞

小学生の部

しらたきと春雨は何でできているのか

「しらたきと春雨は何でできているのか」

恵み野旭小学校2年

白鳥 弥生 さん

白鳥さんの「調べること」は、春雨と白滝の違いがわからない、ことから始まりました。違いは材料なのか、作り方なのか?仮説を立て、文献資料で調べ、イラストや写真をたくさん使って、1ページずつ丁寧にまとめてあります。さらに、食感レポまで。なんと楽しい研究でしょうか。私はあなたの作品から、「春雨と白滝」の違いについてよくわかりました。もう、これから生協に買い物に行って、すき焼きにどっちを買うか迷わないと思います。

中学生の部

ご当地料理で旅気分 ~旅に行くならどこがいい~

「ご当地料理で旅気分 ~旅に行くならどこがいい~ 」

恵庭中学校2年

牧野 汐里 さん

新型コロナウイルス感染症予防対策、今年は何度この言葉を耳にすることでしょう。今も心配な状況が続いています。私達は、こうしてマスクをし、ソーシャルディスタンスを取り、あちこちを消毒し、外出を自粛しています。そんな中、牧野さんの選んだテーマは、ご当地料理で旅気分。これは良いテーマを選びました!GO・TOなんとかより、ずっといい。家族の安心安全を第一にできて、ご当地料理を自分で作って、みんなで食べる。調べ学習になる、作る楽しさはある、そして、美味しいものを食べて、行った気になる、周りから感謝される、もう一石二鳥どころか三鳥にも四鳥にもなります。是非、審査委員も連れて行って欲しいと思いましたよ。まとめ方も工夫されていました。牧野さん、次はどこへ行きましょうか。

学校図書館活動 推進協議会長賞

小学生の部

知りたい!ウイルスと細菌について

「知りたい!ウイルスと細菌について」

柏小学校6年

山本 真緒 さん

山本さんのテーマは、まさしく今、北海道で第3波なのか確実に感染者が増えている新型コロナウイルス感染症でした。さらにウイルスだけでなく細菌についても詳しく調べ、写真やちょっと怖い感じのする絵も挿入していました。ウイルスや細菌のことを正しく知り、(怖いけれど)うがいや手洗いをしっかりとして「負けないぞ」とまとめていました。大事なことですね。今、世界中でこのウイルスに対抗するワクチンや薬の開発が急がれています。こうした研究の一歩はこの調べ学習のように「知りたい」ことから始まり「わかる」喜びを感じる営みに裏付けられているものなのです。山本さんは、次は何に向き合うのでしょうか。楽しみにしています。

中学生の部

ウポポイに行きたかったけど、行けなかった話

「ウポポイに行きたかったけど、行けなかった話」

恵明中学校1年

黒氏 奈那美 さん

黒氏さんのテーマは、アイヌ民族についてでした。アイヌ民族の歴史や文化、そして世界観までを、多くの資料や北海道博物館で調べたことを丁寧にまとめています。ただ資料にまとめるだけでなく、祖父から聞いた話や感じたこと考えたことをしっかりと書き入れています。『アイヌの神様が「よくばるな!」と言っているのかもしれません』とありますが、本当にそうなのかもしれませんね。『ウポポイ』に行けなかったけれど、まさしく、黒氏さんは、民族共生象徴空間を体験したのです。今後、ウポポイに行けた時にはより深く理解できますね。

審査委員長賞

小学生の部

アイヌについて

「アイヌについて」

柏小学校6年

山本 美緒  さん

山本美緒さんのテーマはアイヌについてです。今年の7月に白老にオープンした「国立民族共生象徴空間ーウポポイ」に実際に行って調べたそうです。私も9月に修学旅行で行ってきましたが素晴らしい施設でした。山本さんは、今までアイヌのことを知らなかったけれど、実際に見た展示物や説明文からたくさんのことを学ぶことができたと感想にまとめていました。文献資料から発見したり、感じることはもちろんありますが、やはり実際に実物をみると、感じ取るものは深いのでしょう。夏休みが短くなって、計画していた調べる項目が全部できなかったそうですが、是非、続きを再開してください。

中学生の部

世界の鳥類 どんな鳥がいるの?

「世界の鳥類 どんな鳥がいるの?」

恵庭中学校2年

小玉 花鈴 さん

小玉さんが、今回テーマに選んだのは世界の鳥類。総ページ数37ページの力作です。将来、動物に関わる仕事に就きたいという夢を持っているだけあって、一枚一枚にびっしりと説明文と優しい感じのする絵を挿入してまとめました。この緻密さと、ほんわかとした挿絵を描くセンスは、動物=生き物に関わる仕事に就くために重要な資質なのです。命ある生き物の変化を見逃さない、愛情を持って接しなければならないのですからね。次回は魚類?ほ乳類?

奨励賞

小学生の部

お米ができるまで

「お米ができるまで」

若草小学校5年

増田 梨桜 さん

増田さんは、お米をテーマにしました。昨年の4月から11月までの8ヶ月かけて、実際に稲を育て、お米を収穫するまで記録をまとめました。2年間をかけた力作です。お米について文献資料から調べたり、写真を撮ったり、わかりやすい説明文にまとめたりと大変だったことでしょう。同じテーマで妹の紗桜さんも応募してくれました。次回は、姉妹が協力して、いろいろ手分けをして一つの作品にまとめてみるのも楽しいかもしれませんね。

中学生の部

該当者なし

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