財政用語解説

更新日:2019年03月29日

財政用語の解説

あ~お

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財政用語 財政用語の説明
依存財源

国や道の基準に基づき交付されたり、割り当てられたりする市の収入。地方交付税、地方譲与税、国庫支出金、道支出金、地方債など。市独自で収入額を決められないので「依存~」と呼ぶ。

【関連語】自主財源

一時借入金

1つの会計年度中に歳計現金が不足した場合に、その不足を補うために借り入れる資金。一時借入金は、一時的な資金の不足を解消するための支払資金なので、その年度の歳入をもって出納閉鎖日までに償還しなければならない。

例えば、4月に多額の支出をしなければならない場合、4月時点では市税などの収入がまだ収納されていないため、その支払いのために金融機関などから一時的にお金を借りて支払いに充てる場合などが考えられる。

また、一時借入金そのものは歳入歳出予算に計上することはないが、その限度額は予算で定め、借り入れに伴い発生する利子の支払いは公債費として歳出予算に定めることとなる。

【関連語】出納閉鎖日

一般会計

市の行政運営の基本的な経費を計上している会計。単一会計主義と言われるように、市の会計は、本来1つの会計で経理されることが望ましいが、現在のように行政活動が広範多岐にわたる場合において、より合理的な方法で経理を行うため、一般会計のほかに特別会計を設けている。

【関連語】特別会計

一般財源

財源の使途が特定されず、どのような経費にも使用できるもの。市税、地方譲与税、地方交付税、利子割交付金など。

【関連語】特定財源

 

か~こ

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財政用語 財政用語の説明
会計年度独立の原則

予算の原則の1つで、「各会計年度における歳出は、その年度の歳入をもって、これに充てなければならない」という地方自治法第208条第2項の規定であり、現年度の歳出を翌年度歳入で支出したりすることを禁ずるもの。

ただし、これを厳格に適用するとかえって不利、不経済になる場合もあるため、次の例外を認めている。

(1)継続費の逓次繰越し(自治法第212条、令第145条)

(2)繰越明許費(自治法第213条、令第146条)

(3)事故繰越し(自治法第220条第3項、令第150条第3項)

(4)過年度収入・過年度支出(自治法第243条の5、令第160条・第165条の8)

(5)歳計剰余金の繰越し(自治法第233条の2)

(6)翌年度歳入の繰上充用(自治法第243条の5、令第166条の2)

過年度支出

債権者の請求がなかったなどの理由により支払いができなかった場合に、前年度以前の年度に属する経費を現年度の予算をもって支払うこと。

【関連語】会計年度独立の原則

過年度収入

前年度以前の年度に属する収入を現年度の歳入として収納すること。

【関連語】会計年度独立の原則

企業会計 地方財政上は、地方公営企業法の全部又は一部の適用を受ける公営企業の会計のこと。恵庭市の場合、水道事業会計と下水道事業会計が地方公営企業法の適用となっており、企業会計方式をとっている。
基金

(1)特定の目的のために財産を維持し、資金を積み立てるものと(2)特定の目的のために定額の資金を運用するために設けられるものがある。

恵庭市が設置している基金には、(1)として財政調整基金、減債基金、福祉施設建設基金、産業廃棄物処理施設基金、生涯学習施設建設基金、公共施設修繕基金、子育て基金、介護給付費準備基金、駐車場基金など、(2)として土地開発基金などがある。

基準財政収入額

普通交付税の算定に用いるもので、標準的な状態で収入が見込まれる市税などを一定の方法で算定した額。標準的な市税収入見込額の75%相当額と譲与税など税外収入の75%相当額(一部100%)が普通交付税の算定に使われる。実際の収入ではないことに注意。

【関連語】地方交付税 基準財政需要額

基準財政需要額

普通交付税の算定に用いるもので、合理的かつ妥当な水準で行政を運営した場合にかかる経費を一定の方法で算定した額。算定式は

基準財政需要額=単位費用×(測定単位の数値×補正係数)

となる。これも実際の支出でないことに注意。

よく、「交付税措置」などと言われるが、これは基準財政需要額に含まれることで、実額が交付されるものではない。

【関連語】地方交付税 基準財政収入額

義務的経費

市の歳出の中で、支出が義務付けられ任意に削減できない極めて硬直性が強い経費のこと。職員給与等の人件費、生活保護費等の扶助費、地方債の元利償還金である公債費がある。

【関連語】投資的経費

繰上充用 会計年度経過後、歳入が歳出に不足する場合に、翌年度の歳入を繰り上げて不足額に充てること。
繰越明許費

事業の性質上、又は予算成立後の事由により年度内に支出を終わらない見込みのものについて、予算で限度額を定めることにより、翌年度に限り繰り越して使用することができる経費のこと。

【関連語】会計年度独立の原則 予算

形式収支

その年度の歳入決算額から歳出決算額を差し引いたもの。つまり、出納閉鎖日における当該年度に収入された現金と支出された現金の差額を表すもので、すでに債務が確定し翌年度に支払うべき経費などを考慮しない。

【関連語】実質収支

経常経費 毎年経常的に支出されるもの。具体的には人件費、扶助費、公債費などの義務的経費や経常的に支出される物件費、維持補修費など。
継続費の逓次繰越し

複数年度に設定した継続費の各年度の執行残額について、最終年度まで逓次繰り越して執行すること。

【関連語】会計年度独立の原則 予算

決算(歳計)剰余金 その年度の歳入決算額から歳出決算額を差し引いたもの(形式収支)のことを指すが、これから翌年度に繰り越すべき財源を差し引いたものを純剰余金という。
決算統計 地方公共団体の決算に関する統計であり、正式には地方財政状況調査という。各団体の取りまとめ結果は地方財政白書としてまとめられる。取り扱う会計は、普通会計、公営事業会計に分けられる。
減債基金 地方債の償還を計画的に行うための資金を積み立てる目的で設けられる基金。
経常収支比率

人件費、扶助費、公債費などの義務的経費や経常的に支出される物件費、維持補修費などに使われた一般財源の額(経常経費充当一般財源)が、市税、地方譲与税、地方交付税、利子割交付金など経常的に収入される一般財源の総額(経常一般財源総額)に占める割合。

(経常経費充当一般財源/経常一般財源総額)×100(%)

経常的に入ってくる歳入の何割が経常的に支出される経費に使われたかということ。この比率が高くなると、臨時的経費に回せる資金が少なくなるため、財政が硬直していると言われることが多い。

公債費 市が借り入れた地方債の元利償還金及び一時借入金利子の合算額。
公債費比率

公債費の財政負担の度合いを判断する指標で、地方債の元利償還金に使われた一般財源の、標準財政規模(標準的な一般財源)に対する割合。

一般的には公債費比率が10%を超さないことが望ましいとされている。

【関連語】公債費負担比率

公債費負担比率

地方債の元利償還金に使われた一般財源の、一般財源総額に対する割合。公債費比率が標準財政規模(標準的な一般財源)に対する割合なのに対し、実際の一般財源に対する割合である。

一般的には15%が警戒ライン、20%が危険ラインとされている。

【関連語】起債制限比率 公債費比率

 

さ~そ

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歳計現金 市の歳入・歳出予算に属する現金。歳計現金に属するかどうかは、歳入歳出となるかならないかによって決められるため、一時借入金のように現金であっても歳入歳出予算に属さないものは歳計現金とはならない。
債務負担行為 「会計年度独立の原則」の例外のひとつ。通常の歳出予算、継続費、繰越明許費などの他に、後年度、市が経費を負担すべきものについて、あらかじめその内容を定めておくもの。土地の購入等翌年度以降の経費支出や、債務保証又は損失補償のような債務不履行等の一定の事実が発生したときの支出を予定するなど、将来の財政支出を約束する行為。
財政調整基金 年度間の財源の不均衡を調整するために積み立てる基金。
財政力指数 普通交付税の算定に用いる基準財政収入額を基準財政需要額で割った値のことで、通常は過去3ヵ年平均値を用いる。
資金不足比率 市の公営企業会計ごとの資金の不足額の事業の規模に対する比率。公営企業の資金不足を、公営企業の事業規模である料金収入の規模と比較して指標化し、経営状態の悪化の度合いを示す指標である。
事故繰越し

年度内に支出負担行為を行い、避けがたい事故のために年度内に支出が終わらなかったものの予算を翌年度に繰り越して使用すること。

【関連語】会計年度独立の原則

自主財源

市が自主的に収入できる財源のことで、市税、分担金及び負担金、使用料、手数料、財産収入、寄附金、繰入金、繰越金、諸収入などがある。市独自で収入額を決められるので「自主~」と呼ぶ。

【関連語】依存財源

実質赤字比率

市の一般会計等を対象とした実質赤字額の標準財政規模に対する比率。

なお、財政規模により比率は異なるが、恵庭市の場合平成24年度決算では、12.83%を越えると早期健全化団体、20%を超えると財政再生団体の指定を受ける。

実質公債費比率

市の一般会計等が負担する元利償還金及び準元利償還金の標準財政規模を基本とした額(標準財政規模から元利償還金等に係る基準財政需要額算入額を控除した額)に対する比率。借入金の返済額及びこれに準じる額の大きさを指標化し、資金繰りの程度を示す指標である。

なお、25%を超えると早期健全化団体、35%を超えると財政再生団体の指定を受ける。

実質収支

歳入歳出差引額(形式収支)から翌年度に繰り越すべき財源を控除した決算額のこと。

【関連語】形式収支

将来負担比率

地方公社や損失補償を行っている出資法人等に係るものも含め、市の一般会計等が将来負担すべき実質的な負債の標準財政規模を基本とした額(実質公債費比率と同じ)に対する比率です。市の一般会計等の借入金(地方債)や将来支払っていく可能性のある負担等の現時点での残高を指標化し、将来財政を圧迫する可能性の度合いを示す指標です。

なお、350%を超えると早期健全化団体の指定を受けます。

出納整理期間

前会計年度末までに確定した債権債務について、現金の未収未払の整理を行うために設けられた期間で、会計年度終了後の翌年度の4月1日から5月31日までの2ヶ月間のこと。

出納整理期間は現金出納そのものの整理をする期間であるため、すでに経過した年度の歳入調定や支出負担行為を行うことはできない。

【関連語】出納閉鎖日

出納閉鎖日

出納整理期間の最終日である5月31日のこと。

【関連語】出納整理期間

性質別経費

市の経費をその経済的性質を基準として、人件費、物件費、維持補修費、扶助費、補助費等、普通建設事業費、災害復旧事業費、失業対策事業費、公債費、積立金、投資及び出資金、貸付金、繰出金、前年度繰上充用金に分類したもの。

通常、決算統計上の普通会計で使われる分類であり、予算・決算の節とは異なる。

総計予算主義 歳入歳出予算を混交・相殺しないで、収入のすべてを歳入予算に計上し、支出のすべてを歳出予算に計上すること。

 

た~と

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地方交付税

国税のうち所得税、法人税、酒税、消費税及びたばこ税の一定割合を、地方公共団体が等しく事務を遂行できるよう一定の基準で国が交付する税のこと。

地方交付税には、合理的基準によって算定したあるべき一般財源所要額としての基準財政需要額が、あるべき税収入としての基準財政収入額を超える額(財源不足額)を基礎として交付される普通交付税と、普通交付税で算定しがたい特別な理由により交付される特別交付税とがある。

地方債

市が資金調達のために1会計年度を越えて返済する債務のことで、地方債を起こすことを起債という。ちなみに、国が起こすのを国債、地方が起こすのを地方債と分けているが、市が起こすので市債とも呼ぶ。

なお、一時借入金は、当該年度内における一時的な歳計現金の不足を補てんするものであって、歳出の財源そのものではないので、地方債には含まれない。

投資的経費

その支出の効果が資本形成に向けられ、施設等がストックとして将来に残るものに支出される経費のこと。道路、橋りょう、公園、学校などの建設や大規模修繕などがこれの代表。

これに分類できる性質別経費として、普通建設事業費、災害復旧事業費、失業対策事業費がある。

【関連語】義務的経費

特定財源

一般財源とは反対に、財源の使途が特定されているもの。国庫支出金、道支出金、建設地方債などや、分担金、負担金、使用料、手数料、寄附金などのうち使途が特定されているもの。

【関連語】一般財源

特別会計

一般会計に対する会計で、特定の歳入歳出を一般の歳入歳出と区別して別個に処理するための会計。国民健康保険事業特別会計や介護保険事業特別会計のように法律でその設置が義務付けられているものと、条例を制定することによって設置できるものとがある。

なお、恵庭市では国民健康保険事業特別会計、後期高齢者医療特別会計、介護保険事業特別会計、土地区画特別会計、土地取得事業特別会計、産業廃棄物処理事業特別会計、墓園事業特別会計、駐車場事業特別会計がある。

【関連語】一般会計

 

は~ほ

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標準財政規模

標準税率で算定した税収入額と地方揮発油譲与税などの税外収入に地方交付税を加えた額。起債制限比率、公債費比率、実質公債費比率、将来負担比率など財政指標の計算に使われる。

【関連語】公債費比率 実質公債費比率 将来負担比率

標準税率

地方公共団体が税率を定めるにあたり通常よるべき税率のこと。特別の必要がある場合は、これによることを要しない。また、基準財政収入額の算定に用いられる。

市税の税率は市の条例で定めることとされているが、地方税法は市税の税目ごとに、市条例で定める税率に規制を加えている。地方税法に規定する税率は、その規制の仕方によって、標準税率、制限税率、一定税率、任意税率の4種類に分けられる。

扶助費 生活保護法、児童福祉法、老人福祉法などに基づき、被扶助者に対して支給する費用、各種サービスなどをいう。市が法律に基づかないで、単独施策として行うサービスなども扶助費に含まれる。
普通会計 地方公共団体を統一的な基準で比較するため、地方財政統計上用いられる会計区分のことで、地方自治法等の法律で規定されているものではない。恵庭市では、一般会計、土地区画整理事業会計、土地取得事業特別会計、産業廃棄物処理事業特別会計、墓園事業特別会計、駐車場事業特別会計のうち未整備分を合算し、それぞれの会計間の重複金額(繰出金・繰入金)等を控除したものが、普通会計となる。
普通建設事業費 投資的経費の代表的なもので、道路、橋りょう、学校などの建設・大規模修繕に要する経費のこと。決算統計上、補助、単独などに分類される。
補正係数

普通交付税の算定に用いる係数。基準財政需要額は、単位費用×(測定単位の数値×補正係数)で算定されるが、地方公共団体の行政運営経費は、その団体の規模の大小、面積の広狭、都市型と農村型、寒冷地と温暖地など種々の条件の違いによって差異が生ずる。

このため、各団体ごとに補正係数を定め、地域の実情に合わせた行政需要を算定している。

現在の普通交付税制度上、種別補正、段階補正、密度補正、態容補正、寒冷補正、数値急増補正、数値急減補正、財政力補正、合併補正がある。

 

や~よ

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翌年度に繰り越すべき財源 翌年度に繰り越した継続費逓次繰越、繰越明許費、事故繰越にかかる事業を行うために必要となる事業費のこと。
予算

予算は、一定期間における収入と支出の見積もりのことだが、内容としては

(1)歳入歳出予算

(2)継続費

(3)繰越明許費

(4)債務負担行為

(5)地方債

(6)一時借入金

(7)歳出予算の各項の経費の金額の流用に関する定め

から構成されている。

予算を議会に提案する権限は市長専属のものであり、議会の議員、教育委員会などの執行機関などには認められていない。また、予算は議会の議決により成立する。

 

ら~ろ

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連結実質赤字比率

公営企業会計を含む市の全会計を対象とした実質赤字額または資金の不足額の標準財政規模に対する比率。

なお、財政規模により比率は異なるが、恵庭市の場合平成24年度決算では17.83%を越えると早期健全化団体、40%を超えると財政再生団体の指定を受ける。

 

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