コーヒー販売実証実験のアンケート結果

更新日:2019年03月29日

平成27年度 図書館本館におけるコーヒー販売の実証実験について

1.実証実験のねらい

読書や調べ物の合間に本格的なコーヒーを楽しめる、居心地のよい図書館を目指すため敷地内で業者による対面販売を試行し、図書館利用者の反応と販売業者の営業可能性等を調査しました。
(注釈)試行の背景として、図書館利用者等より館内で熱いコーヒーを飲みながら読書をしたいという要望があったものです。
(館内自動販売機でのホット缶飲料の提供は、賞味期限の関係から行っていない)

2.販売形態・調査方法

 館内でカップ方式によりコーヒー提供するには保健所の許可が必要なことから、あらかじめ許可を受けた移動販売車を有する販売業者により行い、売上数を申告してもらいました(下記「7.売上結果」のとおり)。利用者の反応・要望は配置式アンケートにより聴取しました(結果集計は、下記「6.アンケート結果」のとおり)。

図書館本館休憩コーナテラスで販売車にてコーヒーを販売している写真

3.販売場所

 図書館本館休憩コーナー外側テラス インターロッキング上(右写真)。
同コーナーの出窓を開放し、館内から販売場所へ自由に出入りできるようにしました。なお、電力は発電機を使用しました。

4.販売期間

7月25日(土曜日)・29日(水曜日)、8月2日(日曜日)・9日(日曜日)
開店13時30分~閉店16時30分
販売期間・時間の設定は、主に業者都合との協議・調整により決定しました。

5.販売商品

ホットコーヒー、アイスコーヒー、クッキー数種類
(注釈)コーヒーは、紙(アイスはプラ)カップで提供、発生したゴミは業者により回収してもらいました。

6.アンケート結果(有効回答数51)

図書館本館におけるコーヒー販売の実証実験アンケート詳細

7.売上げ結果

コーヒー売上げ詳細
  7月25日(土曜日) 7月29日(水曜日) 8月2日(日曜日) 8月9日(日曜日)
ホットコーヒー 3 3 0 3 9
アイスコーヒー 3 17 11 10 41
クッキー 7 18 12 10 47

8.実証実験結果

売上実態

  • 実施期間は週末日が多く、学校の夏休み期間でもあったため、客層としてはグループで学習する若い世代が中心でした。金銭的な理由からか、「マイボトル」を持ち込んでいる若者層が多い。
  • コーヒー総売上は50杯であり、1日あたり平均12.5杯の売上でした。
  • 夏期であったため、「アイスコーヒー」の売上が80%を占めていました。「ホットコーヒー」は電力を必要とすることから、1日あたり0~3杯の売上数では利益的に厳しいようでした。
  • 短期の試行であり、業者決定も直前になったことから、事前宣伝の不足は否めませんでした。

 アンケートより

  • 希望する価格帯は200円未満が80%ほどを占め、200円超の金額を支払ってもよいという利用者は14%ほどであり、安価な商材への志向が読み取れました。
  • 「コーヒーを飲みながら読書がしたい」との回答が62.7%あり、一定のニーズがあることが確認できました。
  • コーヒー以外の飲料が飲みたい、軽食もあればとの意見が販売を利用しなかった10代利用者を中心に複数ありました。この年代はコーヒーより甘い飲料に嗜好があることが伺えます。

 業者より聞き取り

  • 休憩コーナーで長時間自習する学生が多い、人の入れ替わりが少なく客層として回転していない。
  • 売り上げの実績からは、販売を続けても採算がとれないと思う。

 今後の課題と対処案

  • 今回、実証実験の場所とした本館休憩コーナーは、実態として若年層の談話・自習場所として活用されており、社会人来館者なかでも高齢者の「居場所づくり」として客層に取り込み、飲食してもらうには販売スペース・配置ともに施設的な改善の余地があります
  • そのための一案として、施設増築または既存の閲覧室中の一角に飲食スペースを設ける改築等も、将来的な検討課題です。ただし開架書架数の確保や読書と飲食スペースの切り分け等、図書館の核になる機能との兼ね合いをさらに研究することが必要です。
  • 館内での営業成功のためには、図書館近隣のコンビニエンス・ストアの類似の商品の持込と競合することから、コーヒーだけでなく魅力ある商材開発と競争力のある価格設定等が必要と思われます。ただし、こうした経営を成功、安定させるためには公共施設の一部使用ではなく、図書館運営全体のあり方から見直す必要があります。
  • また多少高価な単価の商材でも、全国展開している知名度の高いフランチャイズ・チェーン店等が出店すれば、販売促進になる可能性はあります。
  • 入れたてのコーヒーを飲みたいという要望への当面の対応としては、単価200円未満で提供できる、カップ式コーヒー自動販売機の設置を検討してゆきたいと考えています。

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